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TEMPEST [映画のススメ]

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星組オーシャンズが大劇場初日を迎えましたね。
色々なニュースサイトで写真を見る度に公演に対する期待が増すばかり。
チケットを事前に用意しておいて正解だったなあ…と、人気がぐいぐいと出てくる作品になる。
そのような実感をしています。今から観劇が本当に楽しみです。

さて、今日は1日に鑑賞した映画『テンペスト』について書いていきます。
あくまでも私個人の感想ですので、楽しく読んでいただけると嬉しいです。

映画版『テンペスト』
現代風にアレンジしながらも原作の魅力をそのまま残してある作品です、
アカデミー賞にも衣裳・デザインの方でノミネートされています。
そのアレンジの1つが「男女入れ替え」でしょう。
プロスペローを「プロスペラ」という女性に、夫の後を継いでミラノ大公となったけれど、
実の弟によって孤島に追いやられるという設定になっています。
またプロスペローに仕える空気の妖精アリエルも「エアリエル」として男性になっています。
主演はヘレン・ミレン。映画『QUEEN』で一気に注目を浴びた女優さんではないでしょうか?
もともと彼女はシェイクスピア作品で活躍していた人だったようで、
この映画の主役にも適役だったと言えるのでは?
映画監督は女性天才演出家と謳われるジュリー・テイモア。
どこかミュージカルのような雰囲気の映画と仕上がっています。
CGもうまく利用していました。プロスペラが生み出す魔術やエアリエルのシーンで
効果的に美しく繊細にCGならではの良さを生かしていました。
本当に夢のような幻のような。そして、時には恐ろしく。
『テンペスト』の魅力はCGが占める部分も大きいのではないかと思います。
衣裳デザインの方も豪華です。アカデミー賞にも衣裳・デザインの方でノミネートされていますしね。
『恋におちたシェイクスピア』を担当していたサンディ・パウエルのセンスが光っていました。
この作品を観ながら、映画の『夏の夜の夢』を連想していました。
それだけファンタジックの要素が生き生きと輝いていた作品と言えるでしょう。

この映画を一言で言えば「芸術」。この言葉に尽きると思います。
CGが織りなす繊細でレースを思い起こさせる美、物語としての美、衣裳の美、
そういった美しさが生み出した「芸術」でした。
ただ見ているだけでも物語を追うだけでも楽しめる作品です。
物語の美、というものを簡単に説明することはできませんが、
様々な出来事を経て糸が絡まっているかのように濁っていた人間関係から
プロスペラの復讐心を経て絡まった糸がほどけ透明な状態に変わっていく。
そういうことに人間の本性を感じるといいますか、なんといいますか。
少しキリスト教ならではの物の考えでいえば、それこそ「神が愛する人間の真の姿」が見られる。
色々な失敗をしでかすけれど、最後に救いたくなる魅力を秘めた人間の姿に、
すなわち、「闇」と「光」の両方を持ち合わせている人間の本質そのものに、
神のように客観的にその復讐劇を見ていた私たちは愛おしく感じる。
それこそが「美」に通じるのではないかと思います。

そういうことはプロスペラに対しても言えることです。

少し謎だったプロスペラの心が解き明かされていくにつれ、
プロスペラがどのような決意をもって「嵐(テンペスト)」を起こしたのかということが明らかになり、
その決意に対して女性としての強さを感じさせました。
その強さが彼女の本性なのかと言えば違っていて、
彼女も女性だからこその弱い部分も確かに持ち合わせています。
その弱さを打ち殺してまで復讐しつつも、娘であるミランダのこともきちんと考え、
復讐相手の1人であるナポリ王の息子ファーディナンドと娘を会わせたのは
プロスペラの母性愛も感じさせます。彼女に刃向かったキャリバン(る怪物)をラストで
悲しみの表情で見つめるのも彼女の愛がキャリバンに届かなかったからこそ。
そういう複雑な心をもつプロスペラは難役だったに違いありません。
その女性を見事に演じきったヘレン・ミレンは本当に素晴らしかったです。
彼女を観るだけでも1500円を支払う価値はあるな、と私は思いました。
プロスペラが主役である理由が感覚として理解できました。本当にヘレン・ミレンは凄いです。

他にもナポリ王アロンゾー役のデヴィッド・ストラザーンを始め、出演メンバーも豪華です。
そのなかでも、ミランダ役のフェリシティ・ジョーンズとファーディナンド役のリヴ・カーニーが
美男美女カップルで常日頃から「メルヘン脳の持ち主」と言われる私にとって印象的でした。
リヴ・カーニーはテイモア演出の「スパイダーマン」で主演している新人で、
抜擢された人なんだとか。元々バンドのリード・ボーカルをやっている人らしいですね。
だからなのか、エアリエル(ベン・ウィショー)とは違った魅力的な歌声の持ち主だと思いました。
(ベン・ウィショーの歌声はまさしく天使の囁きと呼べるものでした、本当に心奪われるほどでした。)

今日の日記はここまで。

『テンペスト』は本当に観られて良かったです。感動しました。
DVDが発売になったら必ず購入しようと決めました。それほどまでに私好みの映画でした。
『テンペスト』がシェイクスピア最期の作品になったということがなんとなく分かるような、
シェイクスピアはこの物語が最後になると既に知っていたような気にさせられました。

シェイクスピアってやはりいいですね。
シェイクスピア劇をもっともっと舞台で映画で観てみたいと思いました。
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